宗教への偏見
日本人の大多数はどこの宗教にも属していない無宗教者である。
そのせいなのかカルト教団の影響なのかは分からないが、宗教に対する世間のイメージは悪い。
特に新興宗教への偏見が多いのではないだろうか?
しかし、全ての宗教法人を色眼鏡で見るのはよくない。
一つ一つの宗教の教義や活動内容などを知らずして「新興だから」「胡散臭い」という安易な動機で怪しむのはお門違いだ。
差別や批判はその事柄に関しての知識がないために起こりうる。
そもそも「キリスト教・イスラム教・仏教」の「世界三大宗教」も生誕当初は新興宗教だ。
年月が経っているから信用できるとは限らない。
上記の宗教が宗教的迫害を行っていた事実もあるのだ。
各々のフィルターを通して宗教のイメージを勝手に決めつけるのはやめるべきである。
日本人は「無宗教です」と、公言している割にはクリスマスやハロウィンでバカ騒ぎをしている。
クリスチャンでもない日本人がクリスマスを行っていることに、本場の熱心なキリスト教徒の眼にはどう映るのだろうか。
クリスマスに限らず、お宮参りに七五三、初詣や厄払い、御朱印集めなども日本人が偏見の眼で見ている宗教の行事だ。
そういった事に参加しているにもかかわらず、無宗教だと言って宗教を忌み嫌うのは矛盾しているし、おかしなことである。
宗教は世のため人のためになることを私たちに説いている。
「幸福のお裾分け」をしている善良な方々の集まりだ。
「こうすれば幸せになれますよ」「ああすれば救われますよ」と、書籍や講演会や勧誘など、あらゆる手法で人生につまずいた人たちへ手を差し伸べている。
それなのに、宗教と距離を置いて恐怖心を持つのは許されない。
文化庁が毎年発行する「宗教年鑑」を見ると、この20年で信者数はかなり減っている。
(正式にカウントされているか定かではないけれど)
昨今の宗教離れはメディアで報道されるテレビ離れ、車離れ、恋愛離れなんかよりも深刻な問題ではないだろうか?
私は何処かの宗教への入信を勧めているわけではない。
①宗教への偏った考えをなくすこと。
②入信せずとも各宗教団体が主張する素晴らしい教えを個々で学び、人生に取り入れること。
この2点を推奨したい。
特に私たちには馴染み深い仏教の教え(足るを知る・因果の法則など)には、人生観をガラリと変えるものがたくさんある。
●宗教学者の”島田裕巳”さんは自身の著書の中で次のように言っている。
『宗教は、人類にとってかかすことのできないものである。 ましてそれを無視することはできない。人間について考えるということは、宗教について考えるということでもある。人間には宗教があるが、動物にはそれがない。宗教は、人間が人間であることの証でもある』
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