夏休み明けの自殺
自殺は日々どこかで発生しています。そして、最も自殺が増加するのが、夏休み明けの学生による自殺…。
一ヵ月以上もある安泰な夏休みから、突如何百人という人間がわんさかいる教室に押し込まれるわけですから、イジメ被害者や人間関係が上手くいっていない学生にとっては生き地獄でしょう。
私もそうでしたが、学生の頃は極端に無知。選択肢が少なく、こうと決めたらそれしかないのです。学校や同級生が全てで、そこが社会でした。一度ミスを犯したり、周囲が進む道とは真逆を歩むと、窓際部署へ移動になって居心地の悪いものとなります。
社会人になれば多くの知識、居場所、可能性、選択肢が生まれ、そう簡単に、はい自殺とはなりません。会社が全てではないからです。
でも学生のメインステージは学校だけ。そこで思い悩むと直ぐ自殺にまっしぐら…。未成年は本当に繊細でか弱いのです。
自殺を止めるには、スピリチュアリズムから得る自殺者の果てを普及するしかありません。
励まし慰めの言葉やカウンセリングなど小手先の対策では、自殺を思いとどませることは不可能です。
そこで今回は「霊界通信・小桜姫物語」から、自殺したある美女が体験した境遇を掲載します。
語り口が古めかしいので読みづらいかもしれませんが、この真実を知れば自殺を選択することなく、もう少し生きてみようと思えます。絶対に。
『死後私はしばらくは何事も知らずに無自覚で暮らしました。従ってその期間がどれ位つづいたか、むろん判る筈もございませぬ。
その中ふと誰かに自分の名を呼ばれたやうに感じて眼を開きましたが、辺りは見渡すかぎり眞暗闇、何が何やらさっぱり判らないのでした。それでも私はすぐに、自分はもう死んでいるな、と思ひました。
もともと死ぬる覚悟で居つたのでございますから、死といふことは私には何でもないものでございましたが、ただ辺りの暗いのにはほとほと弱って了ひました。しかもそれがただの暗さとは何となく異ふのでございます。
例えば深い深い穴蔵の奥と言ったような具合で、空気がしっとりと肌に冷たく感じられ、そして暗い中に、何やらうようよと動いているものが見えるのです。それは丁度悪夢に襲はれているやうな感じで、その不気味さと申したら、全くお話になりませぬ。
そしてよくよく見つめると、その動いて居るものが、いづれも皆異様の人間なのでございます。
——頭髪を振り乱しているもの、身に一糸を纏わない裸のもの、血みどろに傷ついて居るもの。ただの一人として満足の姿をしたものは居りませぬ。殊に気味の悪かったのは私のすぐ傍に居る、一人の若い男で、太い荒縄で、裸身をグルグルと巻かれ、ちっとも身動きができなくされて居ります。
すると、そこへいかりの眥を釣り上げた、一人の若い女が現れて、口惜しい口惜しいと喚きつづけながら、件の男にとびかかって、頭髪をむしったり、顔面を引っかいたり、足で蹴ったり、踏んだり、とても乱暴な真似をいたします。
私はその時、きっとこの女はこの男の手にかかって死んだのであらうと思ひましたが、兎に角こんな呵責の光景を見るにつけても、自分の現世で犯した罪がだんだん怖くなってどうにも仕方なくなりました。私のようなかたくなものが、どうやら熱心に神様にお縋りする気持ちになりかけたのは、ひとへにこの暗闇の内部の、世にもものすごい懲戒の賜でございました』
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